二条を境に北を上京(かみぎょう)、南は下京(しもぎょう)と呼ばれていました。 上京の東は御所を中心に公家や武家屋敷が並び 西は西陣、機屋(はたや)の町でした。 それだけに、上京に息づく文化はまさに西陣織のよう。 平安京という色の経(たて)糸に 公家の色、武家の色、茶人の色に職人の色、 そして町衆の色 さまざまな色の緯(よこ)糸が重層な織りなしを見せています。 老舗料亭に伝承されている生間(いかま)流の 式(しき)庖丁は 平安貴族の饗宴料理に源を発した 豊かな京の食文化の姿を彷彿とさせてくれます。 古くからのお寺が秀吉の京都改造で集められた寺町と寺之内は 文字通りお寺の繁華街。
許されて千家(せんけ)を再興した本法寺前の小川通界わいは今も続く茶の湯の町です。 平安時代以来の伝統を持つ京菓子と 同じく平安京織部司(おりべのつかさ)以来の伝統を持つ西陣織はこうした中で技術を育み伝承してきました。 西陣は町全体が分業化された職人の町、庶民の町です。 お寺や神社は「〜さん」と呼ばれます。 西陣のお寺を訪ねると 熱心にお参りするお年寄りの姿に出会います。 その一見古い町に集いつつある現代のアーティスト。 上京はおもしろい町です。
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